妊婦さんが歯周病だと、早産・流産・低体重児などを引き起こす危険性が上がります。
また、周囲の大人が保持する虫歯菌はお子さまの虫歯リスクに影響を及ぼします。お子さまに一番近い存在であるお母さまの、妊娠中・妊娠前からのお口のケアで安全な出産とお子さまの健康な口腔環境を守りましょう。
●お子さまのお口の健康は母親のケアで守れます
生まれたばかりの赤ちゃんのお口は無菌状態です。
しかし、虫歯は感染症なので、赤ちゃんの周囲の大人が虫歯菌を保持していることにより、食器の共有や不適切なスキンシップを介して赤ちゃんに虫歯菌が移ってしまいます。
赤ちゃんにとってお母さまは最も身近な存在に当たるため、感染経路になる危険性が高いです。お子さまのお口を無菌状態で保てるよう、お母さまはお口のケアをしっかり行いましょう。
●妊娠中のお口のトラブル、ケア方法
生まれてくるお子さまのお口の健康のためにも、妊娠中は虫歯や歯周病に特に気をつけなければいけません。その上、ホルモンバランスの変化、つわりや嘔吐によってお口のトラブルが発生しやすい時期にもなります。
普段と変わらないお口のケアを行うことが最善ですが、つわりがつらくて歯みがきできない、歯茎にコブができたなど、この時期特有の疾患や症状もありますので、お悩みや不安なことがありましたらお気軽にご相談ください。
○こまめなケアでお口のトラブルを予防○
1.朝起きたらまずは歯みがき
就寝前後や食後など、歯みがきをしっかりと行いましょう。
特に就寝中は唾液の分泌量が減るため、細菌が繁殖しやすい状態になります。起床後すぐの歯みがきやうがいで繁殖した細菌を洗い流し、虫歯や口臭を予防しましょう。
2.こまめなうがいで予防ケア
妊娠中でも通常の歯みがきを心がけることは大切ですが、つわりが辛くて歯を磨くことが困難な場合、無理をせずにこまめにうがいをして口腔内の汚れを落とすようにしましょう。フッ素入りの洗口剤の使用でより効果が上がります。
つわりやホルモンのバランスの変化で妊娠中はお口の中のトラブルが発生しやすい時期です。
生まれてくる赤ちゃんの健康と安全な出産のために、安定期に入ったら一度お口の中のチェックを受けにご来院ください。