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コロナウイルスと歯周病

歯周病は、日本人の多くが罹患している国民病であり、30代以上の3人に2人が歯周病を患っているというデータがあります。

しかし、自分が歯周病を罹患していると認識している人はとても少ないです。
歯周病の症状は、歯肉からの出血・発赤・腫脹などの炎症の症状が起こり、歯ぐきや歯を支える骨が弱くなります。

 

コロナウイルスは、目、鼻、喉、口腔などの粘膜を介して侵入し、増幅すると言われています。

歯周病の口腔細菌は、喉や舌を保護している粘液の糖タンパク質を溶かす分解酵素(プロテアーゼ)を出すため、ウイルスが受容体に吸着し侵入することを手助けしてしまうのです。
つまり、歯周病を患っているとコロナウイルスに感染するリスクが高いと言えます。

 

●エンドトキシン血症
コロナウイルスの重症化に関わる病態のひとつに、発熱や血圧低下、白血球数や血小板数減少などの全身症状を引き起こすエンドトキシン血症という症状があります。
エンドトキシン血症は、口腔内細胞の内毒素(エンドトキシン)が、歯肉から体内に侵入することによって引き起こされ、歯周病があると発生しやすくなります。米国では、一定期間歯磨きを停止する実験で、56%の若者がエンドトキシン血症を発症し、その後の口腔清掃により回復したという報告があります。
コロナウイルス感染症の重症化のリスクを軽減するためにも、日頃の口腔ケアの徹底、定期的な歯科検診が重要です。

 

●定期検診の必要性
日常的に行う口腔ケア、定期的な歯科検診は歯の健康管理だけでなく、お身体全体の健康管理につながるメリットがあります。
身近な例としては、口腔ケアはインフルエンザなどの季節性のウイルスの感染予防としても有効です。
口腔ケアすることで、分解酵素(プロテアーゼ)の増殖、そしてウイルスが気道の粘膜から細胞へ侵入することを防ぐため、インフルエンザをはじめとする病気の発症、重症化の防止につながるのです。
歯周病は、口内だけで完結する問題ではなく、全身疾患に繋がる慢性疾患とも言われています。歯周病を罹患している認識がない方は、自分がコロナウイルスの感染、さらには重症化のリスクが高いことに気がついていない状態です。
一度お口の中の健康状態を見直してみましょう。

 

日々のお口のケアからコツコツ始めてコロナ予防も歯周病予防もしっかりしましょう!
口腔内でお悩みのことがありましたらお気軽にご相談ください。

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